夢を見ていた。
とても壮大な夢を。


『ねえ、真白。一緒にオリンピックへ行こう』


子どもの頃の無邪気な約束なんて、覚えておくものではない。

現実は、きらきらと輝くダイヤモンドダストのように美しく繊細でーー恐ろしく冷たいのに。