あたしが準備できた頃には
病弱くんはあたしのお母さんと仲良く話していた。


「美穂と付き合ってないの?」

付き合うという言葉に反応しちゃうあたしが恥ずかしい。
出るタイミングを見失ってしまって
廊下で少し盗み聞ぎする。


「付き合ってないです。用事があって・・・」


静かになるリビング。


「でも・・・もし、その用事が終わることがあれば・・・」








『美穂さんを一生幸せにします』




なんでだろう?
なぜか涙が流れた。


今から幸せにしてよ。