あたしは病弱くんと手を繋いで教室を出た。
病弱くんは片手で口元をおさえながら
相変わらず顔色が悪い。


病弱くんに合わせてゆっくり歩く。


具合が悪い病弱くんは
人がいなくなった階段のとこで
座りこんじゃった。


「ごめん。ちょっと休んでいい?」

目が合うことなく、
顔を伏せた病弱くんの背中をさする。


いつもならどんな時でも
“大丈夫”って笑ってくれるのに・・・



不安な気持ちのまま、
1時間目の授業が始まる予鈴が鳴った。