「…………」
絶句。
まさにこの事!!
『うん。
これで良し』
蓮は鏡に映るあたしを見て頷いた。
「す、凄すぎる…」
あたしは鏡に映る自分を見てポカンと口を開ける。
鏡に映る自分は…
髪は切っていない、のだけれど。
蓮のシャンプーの力によって、以前の髪とは違う髪になっていた。
この髪を表現するならば……
キラキラ?
(それ好きだね)
地肌はスッキリしてるし、髪はツヤツヤでサラサラ。
ドライヤーで丁寧に乾かしてもらい…
「シャンプーだけでこんなに変わるものなんだね…」
思わず本音。
『俺シャンプーは得意だから。それしかやらせてもらえねぇしな。』
蓮はシャンプーとリンスを棚に戻しながら言った。
「凄…」
だから蓮の髪はいつも綺麗なのかぁ。
良いなぁ……
『これで俺の家来て挨拶しても、恥かかねぇよな?』
ニヤリと笑う蓮と、鏡越しにぶつかる視線。
「なに!?」
あたしは今までの髪じゃ恥かいてたって訳ですか!?
『お前さ、髪型変えなくても良いんじゃねぇの?』
蓮があたしの髪を手で軽くとかす。
………っ。
そんな些細な仕草にも跳ねる心臓。



