『亮君!』
そんな明るい声が聞こえて、前を向く。
そこには…
柔らかそうな少し茶色い髪を肩くらいまで伸ばして…
ナチュラルメイクだけど大きな瞳。
ファッションまでもナチュラル系。
綺麗よりは、可愛い女の人が居た。
『こんにちは!』
亮が挨拶。
あたしもつられて頭を下げる。
『亮君のお友達?
初めまして!』
ハキハキした喋りの女の人は…
結構若い。
年齢が読めないけど、小さな子供が居そうなくらいの人。
「初めまして!」
何だろう。
何故か、雰囲気が…凄く心地良い。
『今日はコイツが髪切りに来たんで』
亮はそう言って、あたしの肩を掴んだ。
なぁっ!?
あたし、髪切るなんて言ってないよ!?
あたしは頭を横に振ろうとしたが…ガッチリと亮に抑えられている。
しかも口も亮の手によって塞がれている。
悪魔ーっっ!!!!
あたしは目だけで亮を威嚇する。
亮は、そんな怒るあたしお構いなしに口を開いた。
『蓮と同じ髪型にしてやって下さい!!』
な………
何ぃい!?!?!?



