そんな冬嘉を何だかすんげぇ触りたくなって。
細い道に入った途端、俺は冬嘉を壁に押し付けた。
明らかに動揺し、顔をこれでもかってくらいに真っ赤にさせる冬嘉。
目は泳いで、俺とは合わせてくれない視線。
それから暫く言い合いを続けて(おい)
酔っ払ったからなのか、俺はこんな事言ってしまった。
『冬嘉と居られんなら別にバカになってもいいかな』
顔は真っ赤だけど、あからさまに嬉しそうな冬嘉。
もう、そんな顔見たら…俺の我慢の歯止めが利かなくなる訳で……
いつだって俺の理性をぶっ壊す冬嘉は、ずるい。
たまに見せる上目遣い、真っ赤な顔、俺に反抗する強気な性格……
そして笑顔。
冬嘉は気付いてないけど…お前は俺の調子を狂わせすぎ。
今みたいに、すんげぇ触りたくさせる顔とか、仕草とか。
ずりぃ。
余裕が無くなって、自分を止められなくなる。
『…ひゃっ』
んな声出されたら、我慢できねぇ。
それを自覚してない所が、尚更、我慢できなくなる訳で。
俺は戸惑う冬嘉の顔に、自分の顔を近づけた……



