兎壁が立ち去って、俺はただ呆然と立ち尽くしていた


「兎壁…何で信用してくれねぇんだよ」


助けてやったのに、何だよあの態度
そう思うけど、やっぱり兎壁が気になる


俺は高一から兎壁が好きだ。俗に言う一目惚れってやつだ
兎壁が実は初恋なんだよなー…


「俺が絶対に兎壁を救う」


兎壁の目には光すらなく、暗い闇のような黒だった
笑うことなく、無表情でずっといる


どうしても、兎壁を笑顔にさせたい
どうしたら兎壁は俺を信じてくれるんだ?


俺はそんな賢くないからよくわかんねぇけどよ
でも、絶対に兎壁を笑わせてあげたい


「っし、今日から徹底的に関わるか!」


まずは友達からだな!でも兎壁はなってくれるのか…
大丈夫だよな。絶対に友達になってみせる!


「兎壁、待ってろよ。俺が救い出してみせる」


俺は諦めの悪いやつだから、しつこいかもしれねぇけど
友達になるまで絶対諦めねぇ!!