コツコツ。


静かすぎじゃね?

ずっと続く沈黙。紫音にとっては苦しい時間だった。

紫音は耐えられなくなって、沈黙を破った。


「てかお前名前は?あ、俺は濱田 紫音。」

「俺は堺。堺 光太。」

「光太か。よろしくな光太!」

紫音は光太にニッと笑い、光太も釣られてニコッと笑った。

「おう!こっちこそよろしくな紫音!」




(この学校も案外いいかもな。)



保健室に向かう途中、ふとそう思った紫音だった。