一方のゆりなたちは…



久也の家にて。


ピンポーンっ



「あ、ゆりな、かなっ?」


ガチャっ



「残念。俺でした~」




「……」


バタンっ



「えぇ~。
久也ってば、ひどいっ」




「あ、龍平くん。
玄関前で何してるの?」



「久也に無言で
閉め返されたんだよぉ…。
今日も失恋の愚痴
聞いてほしくて
きたのにさぁ…」



ガチャっ




「またフラれたのか」




「あっ、久也」




「おうっ
ゆりな、中入りなよっ?」




「うんっ」




「ゆりな、久也~。
今日も聞いてくれぇえ」




「ったく。しかたないなぁ」



龍平くんが
失恋のたびに
私たちのところへ来るのが多いけども
私が久也の家に
通うことが日課な
そんな日々です。