「アサヒ...」
彼は、愛しそうにアサヒの名を呼んだ。
「好きだよ」
彼は、そう呟く。
「アサヒも、すきだよ」
アサヒがそういうと、
彼は驚いたように目を開き、
すぐに細めて、アサヒを抱き締めた。
「やっと言ってくれたね」
うん、やっと言えたよ。
いつまでもこの時間が、
永遠に続けばいいのに。
「終わり」なんて、来なければいいのに。
お願い、月の上らないで。
まだ、もう少しこのままでいさせて。
アサヒは、心から願った。