しっかりと体力をつけつつ、
食べやすい柔らかいもの。
少しでも彼のそばにいたい、
そんな思いから、
アサヒをこんなに動かすのだろう。
「アサヒ」
アサヒは、振り返った。
彼は、骨ばんだ顔で笑う。
服はユルユルで、
アサヒが何度か縫い合わせたが、
少し肩が見えてしまう。
少しでも立ち上がろうとすると、
膝から崩れ落ちてしまう。
どんなに頑張っても、
「終わり」が、見えてきてしまった。