しばらくは、人間の言葉が続き、
アサヒには読むのとができなかった。
ペラペラとめくっていき、最後の方。
アサヒは、目を見開いた。
『人魚の呪い』
そこにかいてあったのは、
彼と全く同じ状況の人間についてだ。
食欲がなくなり、日に日に痩せていく。
皮を一枚一枚剥がすように、
どんどんと姿を変えていく。
それは、見ぬに耐えない姿だ。
私もこれを書いた人魚も、
なにもすることができない。