アサヒには、わからない。
だけど、この日記を書いた人魚のことを、
他人事としては見られない。
まるで、アサヒ自信のことのようで...
この人魚は、
出会った人間に言葉を教えてもらった。
人間は、とても優しくて、でも、
恐ろしい人もいるとかいてある。
けれども、そこが人間の不思議なとこだ。
嫌いあったり、憎みあったりするくせに、
ちゃんと共存ができている。
私たちなんて...
アサヒは、唇を噛み締めた。
人間の方が、よっぽどいい。