次の日。
アサヒは早速、彼にペンダントの文字が、
何てかいてあるのかを聞いた。
すると、彼は驚いた顔をして、
「読めないの?」
と首をかしげる。
人魚の文字は読めても、
人間の文字は読めないわ。
読める人もいるけど、
私に教えてくれる人はいない。
そう、不器用ながらも伝える。
彼は一瞬、恥ずかしそうに頬を赤らめ、
「ヒミツ」と、
口に人差し指を当てて笑った。