【完】真昼の太陽


「真昼!!」


「……なんでここに。」


入口付近には御影がいた。
私の様子を見るや否や。
顔つきが変わった。


鋭く睨まれた視線には美しい男の人で。
その眼光に私は動けなくなった。


本能的に逃げなければと。
獲物として丸裸で晒し者にされた気分になった。
気持ち悪い。
怖い……、なにこれ。


周りの人もその気を感じ取っているようで。
口元に手を当てていた。
それでもこの人は平然と。
その眼光のもとへ歩いていった。


「まさか本人が来るとは思っていなかったよ。倉庫へ行く手間が省けた。」


「真昼を離せ!」


そう言って乱暴に私をこの人から奪った。
代わりに御影に抱きしめられて。
結局私は自由に動く事が出来なかった。


「どういうつもりだ、朝日。」


「どうもこうも、僕はその子を助けただけだよ。」


「こいつに手を出すな。」