ひとしきり笑った後、龍は前を見ながら

「お前、クリスマスは?」
「え?どうせ、残業でしょ。」

「いや、それがな。竜也の押しに負けてトラさんが、
24と25は2人ずつ定時で上がっていいって言ってたぞ。それで、竜也達は25に出掛けるらしいから、俺らは24日は定時で上がれる。」

「え!そうなの?」
「おう。」

「・・・なぁ。一緒に出掛けねぇ?」
「え?」
「予定もないだろ?」
「うん、ないけど・・・。」
「ならいいだろ。決まりな。」

フワッと笑った龍に断る理由なんて澪にはなくて。

「うん!」

すぐに返事した。