すると手を取られ、ごそごそとなにかを探るような音の後、その手のひらの上になにかを置かれた。
「いーよ、目開けて」
明希ちゃんの言葉を合図に目を開けると、手のひらの上には四角い長方体の箱が乗っていた。
「俺からのプレゼント」
「え?」
「開けてみて?」
明希ちゃんが見つめる中、箱を開ける。
箱から出てきたのは、薄い色つきのリップだった。
「……っ、これ、私に?」
「なにがいいか分からなくて、だいぶ迷ったんだけど、君につけてほしいなって思った。
それなら学校にもつけていけるかなって」
「明希ちゃん……」
「俺がつけてあげようか?」
「……うん」
リップを渡すと、顎を持ち上げられ、唇の上をリップがなぞっていく。
自分の唇を見つめられるのはなんだか気恥ずかしい。
ああ、明希ちゃんの瞳、真剣だ。
睫毛、長い……。
気づけば、呼吸の仕方を忘れていた。
緊張しているうちに塗り終わり、リップの蓋を閉めながら明希ちゃんが満足そうに微笑んだ。
「ん。やっぱり俺が思ったとおり、似合う」


