「お、やった。いただきまーす」
そう言うが早いか、彼の長い指が卵焼きを掴み、ひょいと口に放り込む。
そして。
「うわ、うまっ」
声のトーンをあげてそう言う彼を、私はぼーっと見つめる。
大と好物が同じだなんて。
せっかく作ったものだし、好きな人に食べてもらえてよかった。
もっと作ってきた方がよかったかな。
なんて、そんなことを考えていると。
「料理、うまいんだね」
親指をぺろっと舐めながら、そう言って彼が私に向かって笑む。
と、その時。ふとパチンと電気がついたかのように、私の頭にある光景が浮かんだ。
「……あっ」
衝撃で、手の中の、卵が入ったサンドイッチを握りしめてしまう。
「ん?」
「あなた……」
「え?」


