ぼんやりとチーズケーキを見つめていた、その時。ふと聞こえてきた「ヒロ」と呼ぶ明希ちゃんの声によって、意識が現実に戻された。 「ん?」 「このあと、どこ行こうか。 大くんと行くつもりだったところとかある?」 そう問われて、頭に浮かぶ場所があった。 「夜景……」 「え?」 「夜景を見に行きたい」 近くにある、高台から見える夜景がとても綺麗なのだ。 中3の頃、たまたま見つけた秘密のスポットを、明希ちゃんにも見せてあげたい。 「じゃあそこ行こ」 こうして、今日最後の目的地が決まった。