「あ、でもさ、出会えなくても 出逢えるまでプラス二周できるじゃんか。」

「馬鹿かお前、発想が安直すぎるだろ。」

"えぇー、いいと思ったのになぁー" とか言いながら、不貞腐れて グラスに半分くらい残ってる酒を一気に飲み干した。

「まぁ、人それぞれだとは思うから 強要はしない。

でも、俺は結婚して良かった。

そう思えるから 2人にも共感して欲しいの。

ただそれだけ。」

そう言うと机の上にもたれかかった澪緒。

「ありがとう、澪緒。」

恋は澪緒の頭を撫でた。

"いひひ" と変な笑い方をする澪緒。
これが澪緒の嬉しい時の笑い方、って俺等は知ってる。