「…はぁ」
登校からため息ばっかり。
会いたくないのに、帰るところも一緒だし、
同居はいいことだらけじゃないね。
「かーいーちょーう!!」
落ち込む私とは裏腹に
元気よく私を呼ぶ優雅。
その姿に、悩み事なさそうでいいな…とか思う。
「…なんか失礼なこと考えてただろ」
「…え、、なんでわかったの」
「ま、俺エスパーだから。ていうか、朝から落ち込んでどーした?」
見てる方が落ち込むわーなんて言いながら
私の頭に肘を置く。
「…別に落ち込んでなんかないよ。疲れただけ」
「…ふーん。そうには見えないけど。」
その言葉を最後に、無言になる2人。
「何?青木のこと?」
その無言を破ったのは優雅。
"青木"
その名前にドキッとした。
この新 優雅は本当にエスパーなんじゃないかって
思ってくる。
「…別に」
「うわ、絶対そうじゃん。…まあ住んでるとこ一緒だったら何かはあるわな。」
とかいつもの声の大きさでいうから
心の中で文句をぶつける。
優雅には、この間昴が私を連れてった次の日に
いろいろ問い詰められて、全部を話した。
…ほんと後悔
「別に何もないからね。じゃーね」
私はこれ以上何か聞かれたらいやだから
駆け足で教室に向かった。

