「…好き、廉」

「っ！…お前なぁ」

「もういい。一回言ったら2回も3回も一緒だもん」

「あーもう、やめろ。むず痒い」



初めて私の言葉に照れてくれた廉に、少しだけ救われた気もして。




「本当、好きになる人間違えた」

「まだ言うか、それ」



これはこれで、ある意味いい形なのかな、だなんて。




「……はぁ、分かった」

「？」



だから、さっさと元の "友達" に戻れるように努力を──────。





「お前のこと、女として意識してみる」

「…っな！」




──────っていうのは、まだ早いかもしれない。






【Fin.】