バルト帝国

魔導師の国で魔導師になれないものは商人かもしくは奴隷になっていた。人間が作り出したはずの法も国も、すべては無意味。
強きものは弱きものに寄り添うはずが、強きものは力を誇示し、弱きものはただ神にすがるだけ。魔導師の国では魔女は絶対的存在。
そして、バルト国には黒の魔女が存在する。
だが、めったに顔を出さないのが魔女である。魔女と人間は交わることのないものなので魔女達は皆、人間や魔導師に関わらんとしている。だが、希にいるのだ。
魔導師の世界を乗っ取り自分が王になろうとするものが、黒の魔女は名の通り黒い魔力をつかうからだ。だからといって黒い魔力が悪いものという訳ではない。
だが、バルト帝国は決していい国ではない。