「ほら、美晴ちゃんもこう言ってますよ!
野村くんがいるのに、樹先輩に気があるってことじゃないんですか?」
………ここまでくると、どれだけ千波ちゃんが幸也に対して本気なのかが伝わってきて何も言い返せなくなる。
もき、幸也も千波ちゃんが好きなら……
お似合いだなって。
応援してあげないとなって。
…………嫌、だなって。
また少し考え込んでいると……
ピィーッと、梨花先輩が笛を鳴らした。
「次、ダッシュ!」
そう言った後、梨花先輩は少し怖い笑顔を浮かべながら
「この話、終わりにしよっか。」と言った。
私は梨花先輩に助けられた形で、練習きている選手に目を向け集中し直した………。



