その後、無理して明るく接しようとする美晴を見て余計に胸が痛んだ。


そして逃げるかのように、一刻も早く去りたいかのように


“帰る”という言葉を口にした美晴。


こんな夜の暗い中で危ないし、見つけたからには最後まで送り届けたい。


だから俺は美晴の手を握った。


簡単に逃げられないように。


すると意外にも大人しく俺と手をつないだまま、隣を歩く美晴。


さっきの罪悪感からだろうか。