優しい君は今日も嘘をつく




ある程度拭いた後、また水を入れようとしたらウォータークーラーが2台あるうちの1台で樹先輩もボトルに水を入れだした。


「い、樹先輩?
私やるんで大丈夫ですよ!」


「たまにはマネージャーの手伝いしたくてさ。」


「それでも私の仕事なんで大丈夫です……!」


「………なんていうのは口実で、本当は美晴ちゃんと少しでも長く一緒にいたいだけだから。」


「………はい?」


い、今樹先輩はなんて言った!?


私の反応を見て、笑い出す樹先輩。


「そんな驚くことないじゃん。」
「驚きますよ!いきなり何言ってるんですか!」


平然とする樹先輩の本心はわからない。