そんな私の名前は町田 美晴(まちだ みはる)、高校1年生。
今はまだ梅雨入り前でようやく学校生活にも慣れてきた頃だ。
「美晴。」
今は登校中でこの声が誰なのか、振り返らなくてもわかった。
「………おはよう、幸也(ゆきや)。」
彼の名前は野村 幸也(のむら ゆきや)。
この人は私の彼氏でもある。
小学校の頃から幸也とは仲が良かったし、彼が私の初恋の相手だった。
そして私たちは中学2年からの関係。
同じ中学だったけど幸也は自転車通学で私は電車通学だから一緒には行っていない。
「おはよ。…………美春のクラスはどんな感じ?友達できたか?」
幸也は少し心配性な部分もある。
「当たり前でしょ?この時期にまだできてなかったらぼっち確定だよ。」
幸也と私はたまたま同じぐらいの学力だったからこの高校に来た。
本当は違う高校に行きたい、というか行くべきだったかもしれない。
幸いクラスが別なのには本当に救われた。