『もしもし?おばあちゃん、どうしたの……』


彼女………美晴は電話に出て話していた。


タイミング、悪すぎだろ……。


今日はやめとけってことか、なんて少し落ち込みながらも、電話の邪魔をしたらダメだと思い立ち上がった瞬間………



カシャン、と美晴が携帯を落とした。



見ると、両目を見開き、小刻みに震えした。


『美晴……?』
『う、そ………だ………、』


美晴の目が充血していき、気づけば目に涙を溜め込んでいた。


『美晴、どうしたんだ。
何があった?』


『ゆ、きや…………どうしよ………お父さんとお母さんが………!!』


美晴は普段見せない涙を流しながら俺に助けを求めた。