「そんなことないです。
逆に私なんかでいいのかなって不安です。」
「うまいこと言っちゃって。
幸也なんか美晴ちゃんと釣り合うかどうかのレベルでしょ?
………そうだ、今度家に遊びにおいで?
幸也がいない時に。」
「………それは聞き捨てならないな。
俺がいない時とか絶対無理だから。」
そのあと、幸也と幸也のお母さんが言い合いを始めてしまう。
しかもその内容は私のことだから、なんだかおかしくて笑ってしまった。
そしたら2人は言い合いをやめて私を見る。
「やっぱり美晴ちゃんは変わらないわね。
笑ってる顔が1番好きだなー。」
笑顔……?
さっきもそうだったけど、私の笑顔の話をよくされる。
プラスにとっていいのかな……?
たしかに、自然と笑うことが増えたのは自分でもわかる。
「……ま、とりあえず帰ろっか。
美晴ちゃんも乗るのよ?」
「え、そんな……悪いです。」
「いーのいーの、誰かに襲われたらどうするのー。」
幸也のお母さんは私の背後にまわり、背中を押される。
なんだか悪いなぁ、と思いつつお礼を言って乗らせてもらうことにした………。



