「せっかく幸也の退院祝いなのに、何心配かけてんだよー。」


私の隣に座る樹先輩がニコニコしながら幸也に話しかけた。


そ、そんな笑顔で話したら逆に火に油を注ぐようなものじゃ………



「………なんで美晴が俺の隣じゃなくて樹さんの隣なんですか。」



ほ、ほら。
幸也が結構ガチのトーンだよ……?


樹先輩を見るけど、笑顔を崩しそうにない。


「えー、別に向かい合うのもよくないか?
な?美晴ちゃん?」


こ、ここで同意を求められるの……!?


「俺は樹さんが美晴の隣にいることが嫌なんです。」


「そんなこと言わずにさぁ?」



2人の間にはよくない空気が流れる。


そしたら幸也の隣に座っていた先輩が立ち上がったかと思えば


「仕方ない。今日は幸也の退院祝いだからな。美晴ちゃん代わってあげるよ。」


と言って私の元にやってきた。


だから私は立ち上がり、幸也の隣に行く。