「じゃあ隙をつくらないことだな。」
また、笑顔を私に向ける。
その笑顔は自然で、中学時代の幸也と重なる。
これが、昔私に見せてくれてた笑顔で………
涙がでそうになる。
私ってこんなに泣き虫だったっけ?と思うくらい。
「なんで泣きそうなってるんだよ。」
「ふ、触れないでください……!」
泣くのを我慢してるんだから……!
そんな私を見て、幸也はぽんっと私の頭に手を置く。
「可愛い。」
「………っ。」
そんなストレートに言われると、照れてしまうのは仕方ない。
冗談だとわかっていても、私は顔があつくなる。
そしたら幸也は微笑んで…………
「………今、誰よりも幸せな自信ある。」
と、幸也がそんなこと言うから私の感情はコロコロ変わってしまうんだ。
幸也はわたしを泣かせにきてるのかな。
それとも本音を言ってるだけ?
それなら私も本音を言おうと思う。
もう、自分を隠すのはやめるんだって。
これから先ずっと、幸也のそばにいるのだと………。