「う、嘘だ……!」
「逆に気づいてなかった美晴に驚くよ。
だって俺が好きなの全員にバレてたけど?
中学も、高校も。」
こ、高校まで……!?
じゃあ私が今まで、苦しんだり悩んだりする必要はなかったってこと………?
「う、嘘じゃないよね……?」
「俺今までたくさん好きって言ってきたつもりなんだけどな。」
「そ、それは私を安心させるために……」
「嘘でそんなこと言えたら逆にすごいよな。
……って言っても俺も同じか。
美晴が俺といる時いつも苦しそうだったから、ずっと別れるべきかなって思ってた。」
「それは、辛かったから。
私のせいで幸也を縛りつけて、そばにいさせたこと。」
「………うん、美晴がそんなこと思ってたの気づかなかった。
樹さんが言ってたのって、こういうことだったのか………。
なんで俺ら今まですれ違ってたんだろうな。」
幸也は優しく微笑み、私の頬を撫でるように触れる。



