「あら……?
あなた、怪我したの?」


保健室に入ってきたのは不在中だった保健室の先生だった。


私は答えたいけど、今話せば声が震えて泣いてしまいそうで何も言えない。


そしたら幸也が代わりに説明してくれて…………



「じゃあ、俺は戻るから。
美晴は直接教室来ていいから。


梨花さんに説明しとくよ。」


私を見て、いつも通りの口調で答えて幸也は保健室を後にした。



涙が、もう溢れてしまいそうで。


だけど泣いたって何も変わらないから必死にこらえた。


「大丈夫?
そんなに痛む……?」


保健室の先生が、私の表情を見て勘違いしたのか、とても心配そうに見てきた。


違うよ……。


痛むのは足じゃない。


私は何度も首を横に振り、涙が頑張って抑え………



もう、これでいいのだと。


これで幸也とは本当に終わったのだと思った………。