優しい君は今日も嘘をつく




「俺もびっくりした。
特に2、3年が力入れてるんだな。」


………幸也の言う通り、2、3年生のお店がすごく力が入っていたし、あるクラスはアトラクションのようなものに挑戦していた。


行ってみたけど、リアルであれには驚いたなー………。


「来年は今の1年もすごいんだろうな。」


と言って私は笑い、1階に行こうと階段を降りていたら………



「ちょ、待ってよお前ー!」
「ぎゃはは!早く行こうぜ!」



と、他校の高校生らしき男子生徒が勢いよく私たちの横を通り、その時にぶつかってしまった。


「………きゃ……!?」


思わずこけそうになり、足が変な方向に曲がった。


ズキッと鈍い痛みが走り、このまま落ちてしまうと思い目をぎゅっと閉じると……



「………あいつら、危なすぎだろ。」



そんな私の二の腕あたりを幸也が掴み、落ちないように支えてくれた。