ーーそれから少しの間、私は幸也とまわっていた。
その途中に萌やクラスの子に会い、もちろん色々聞かれたけど、ちゃんと誤解だって言っておいた。
たまたま2人同時に休憩がとれて一緒にいるだけだ、と………。
幸也も男子から聞かれていたけど、なんて答えていたかはわからなかった。
多分私と同じようなことを言っているのだろうと勝手に思うことにした。
「高校の文化祭ってこんな本格的なんだね!」
そして私たちは今、3階のお店に行った帰りだった。
そろそろ時間もいい頃で、梨花先輩から連絡が来る前に戻ろうと私が提案したのだ。
じゃないと………
一緒にいる時間が長くなるほど、苦しさが増していくんだ。



