優しい君は今日も嘘をつく




さすがの私だっていくら幸也が好きでも、人様の彼氏と2人になるほどの度胸はない。


私が千波ちゃんの立場ならそんなことされたら絶対に嫌だ。


それに………


幸也が嫌なはず。


好きでもないし、ただのチームメイトなのにそんなんで千波ちゃんを傷つけることになるんだから。


だから私は断ろうと思ったら………


「あ!梨花先輩。


もう材料なくなりそうなんで私買い出し行ってきますね!」


と千波ちゃんが大きな声を出した。


……………え?


「………じゃあ俺も千波ちゃんについていこうかな。


1人で行かせるの悪いし、女の子に荷物を持たせるなんてなおさらだからね。」


そしたら今度は樹先輩までそんなことを言い始めてしまったのだ。