梨花先輩が部屋を出た後、静かになった空間でぼんやり天井を眺める。
体の温度がだんだんと下がっていき、ヒンヤリとしていて気持ちいい。
布団をかぶっているから寒くはない。
そしたらだんだんと睡魔が襲ってきて、思考が鈍くなってきた。
こんな風に、いつだって余計なことを考えずにすんだらどれだけ楽だろう。
だけど考えてしまうのだ。
幸也を見るだけで、幸也が近くにいるだけでたくさんの感情が溢れてくる。
ドキドキしたり、苦しくなったり、泣きそうになったり。
次起きたら、どうか幸也への想いが忘れていますように………。
なんて、絶対無理なことを願いながら私は眠りについた………。



