「……まぁ、それでも大丈夫そうだったから。」
「大丈夫じゃないよ……。
悪化してまで練習してほしくない。」
少し美晴の目は潤んでいて、その瞳が俺をとらえた。
そんなの、無理だ。
それだと、せっかくの合宿を無駄にしてしまう。
「さすがに悪化するまでやるつもりはないよ。」
この間、痛みでしばらく動けなくなったし。
だから、大丈夫……。
「幸也はいつも無理してる。
またこの間みたいになるのが嫌だ。
また、そんな幸也に気づけなかったら嫌なの………」
この間、とは俺が倒れ込んだ時のことだろうか。
あれは俺だって歩けなくなるまで、そこまで悪化してたことに気づかなかったんだ。
なのになんで美晴がそこまで追い詰められる必要がある?
それにしても………美晴の様子が少し変だ。
いつもみたいに無理して笑わず、ただ切なそうな表情をしてさっきよりも目が潤んで涙がでそうになっている。



