優しい君は今日も嘘をつく




痛む足を抑えていると……


「幸也、大丈夫なのか?」


今度は樹さんが俺の隣に来てしゃがみ、俺を見てきた。


「大丈夫です。」


平静を装ってるつもりでも、樹さんにだけ話し方が冷たくなるのが自分でもわかった。


一応心配してくれてるっていうのに。



「オーバーワーク、なんだってな。
そんなに千波ちゃんに良いところ見せたいんだ?」


ニヤッと笑う樹さんは、まるで俺がまだ美晴のことが好きなのをわかっているかのように見える。


「………別に、俺平野と付き合ってないんで。」


「へぇ、それは知らなかったな。」


……言い方がわざとらしい。
この人は何が言いたいんだ?