優しい君は今日も嘘をつく




本当は昨日、さっきみたいに幸也の元へ駆けつけたかった。


大丈夫?って言って、私が幸也のそばにいたかった。


だけど、あんなことしておいてできるわけないし何より………



勇気が、ないのだ。


だから今日。
たまたまだったけど、こうして幸也と話せて嬉しかった。


隣にいるだけで、こんなにもドキドキする。


幸也の言葉1つで私の感情が左右される。


「なぁ、美晴。」
低い声で、幸也が私の名前を呼んだ。


「………何?」


「俺たち別れたけど、こんな避けられるは嫌だからさ………


恋人って関係じゃなくても、中学の時みたいな関係に俺は戻りたい。」


そんなことを言われるとは思っておらず、私は思わず固まってしまう。


中学の時………


それはきっと、一緒にいるのが楽しくて笑い合ってた時のことだろう。


でも………


あんなひどいこと言って別れたんだよ?


幸也の今までの優しさ全部……


“同情”だって、まとめた最低なやつだよ?


それなのにどうして幸也はまだこんな私に構ってくれるの………?