優しい君は今日も嘘をつく




後輩が……1年が、エースの座を奪うってなれば難しいと思う。


でも幸也なら本当に………



抜かしてしまいそうな気がした。



「だから、今が頑張る時なんだけど……」


………そうだった。
幸也は今怪我をしているのだ。


「無理、しないでね?」


これ以上悪化はしてほしくない。


「………うん、気をつける。
合宿までは無理しないつもりだから。」


その言葉を聞いて安心する私。


「けど、ごめんな。


樹さんが美晴の恋人だっていうのにこんなこと言って。」


ズキッと、胸が痛む。


ここでもし、違うよって言ったら。
きっとまた幸也を困らせるのだろう。


だから私は今日も………


嘘を貫く。


「大丈夫だよ。
私は2人とも、頑張ってほしいと思ってるから。」


こんな言い方はずるいと思うけど、伝わってほしかった。


私はちゃんと、幸也のことも………


応援、しているのだと。