「幸也くん、歩ける……?」
「……大丈夫、だから。」
幸也は少しして、立ち上がろうとした。
だけどまた顔を歪め、ふらつくのを1人の選手に支えられる。
「幸也、痛いところ冷やして休んどけ。」
そんな幸也を見て、キャプテンが声をかけた。
「はい……。」
幸也は返事をし、選手の肩を借りながら壁際へと歩き出した。
………今まで、無理してたの?
幸也の変化には誰も気づいてなかった。
幸也が椅子に座ったところでまた練習が再開される。
幸也のそばに千波ちゃんと梨花先輩が行き、色々話していた。
………正直、私も行こうか悩んだ。
だけど3人もいらないだろうと思い、私は他の仕事を始める。



