優しい君は今日も嘘をつく




「どう見てもからかってるだけじゃないですか。」


「いやいや、あれは本気と見たね。」
「何ですか!?樹先輩、美晴ちゃんを狙ってるんですか!?」


ここで急に話に入ってきた千波ちゃん。


「それなら美晴ちゃん、絶対樹先輩の方がお似合いだよ〜。」


それ、遠回しに幸也と別れろってことだよね。


あからさまな態度すぎて逆に何も言えずにいると、梨花先輩が助けてくれた。


「そんなの幸也くんが一番お似合いに決まってるじゃない。ね?美晴ちゃん。


じゃあ仕事に戻るわよー。」


すると千波ちゃんはそれ以上何も言うことなく、黙って仕事に戻った。