「なになに、梨花の眉間にしわ寄ってるけど何かあった感じ?」
すると、さっきまで選手のみ集められて話していたはずの樹先輩がこちらにやってきた。
「うるさいわね。
マネージャーも色々あんのよ。
選手のご飯とかね!」
「あー、合宿の話?
いつもすごいよな、あんなたくさんの量作ってくれて。
それと超美味しいし。」
それは去年の合宿のことだろう。
去年が超美味しかったら、今年のハードルが高くなるな………。
「あ、てことは美晴ちゃんの手料理食べれるってことだよね?
楽しみだなぁ。」
「そ、そんな期待しないでくださいね……?」
「いや、超期待する。
愛しい彼女の作る料理だもんなぁ。」
愛しい彼女。
たとえ恋人のフリだとしてもそんなこと言われると恥ずかしくなる。



