〈町田 美晴side〉
結局、終業式の日に私と樹先輩は目立ち、その日のうちに恋人であるという情報が広まった。
もちろんバスケ部のみんなも知っていた。
そりゃあ、学年トップでイケメンなのに彼女を作らない樹先輩が私なんかと付き合うことになったら、たとえ嘘だとしてもこうなるよね。
それでも私と樹先輩の関係が変わることはなかった。
それと反対に千波ちゃんは今まで以上に幸也にグイグイ行っていた。
付き合ってるから当たり前だよね。
私はそう思って気にしないように心がけていた。
そして夏休みに入り、バスケ漬けの日々が始まった。