………涙がでそうになった。
だって、そんなのほぼ確定ってことでしょ?
私は2人が付き合ってほしくて、別れを選んだのに………
何を今更泣く必要がある?
たくさん傷つけたくせに、怒らせたくせに、悲しい顔をさせたくせに………
そんな資格、私にはない。
だから少し、視界が涙で歪んだ瞬間……
「じゃあこれからは俺たちも堂々と付き合えるね。」
と言って誰かが私の頭の上に手を置いた。
それが誰なのか見なくてもわかる。
「樹先輩……」
私の隣を見ると、やっぱり樹先輩がいた。
1年がごちゃごちゃなっている場所に樹先輩がやってきたのだ。
「え……?
美晴、そうなの?」
「町田さんって、この先輩と付き合ってるのか!?」
今の樹先輩の言葉に、萌も男子生徒たちも驚いた。
いや、私だって驚いている。



