「冗談じゃないよ。 今だって女いないだろ?俺。 だから本気。」 と、樹先輩が言いかけたところで休憩が終わる合図音が鳴った。 「ほら、休憩終わりです。 練習戻って頑張ってください。」 その合図音に助けられ、練習に戻るように促す。 「………いつもタイミング悪いなぁ……」 なんて言いながら渋々戻る樹先輩。 「美晴ちゃん、いいねぇ。 あの樹から好かれるなんて、すごいことなのよ?」 練習が再開するなり梨花先輩は私を見てニヤニヤと笑い出した。