優しい君は今日も嘘をつく




一度、幸也から視線をそらして前を向く。


………ここの公園、昔よく幸也を含めたみんなと遊んでた公園に似ている。


器具とか色々。


あの頃は毎日が楽しくて、男女共に仲が良く、キラキラ輝いていたな。


家も好きだったけど、みんなと遊ぶのも好きだった。



「………よく、昔にこういう所で遊んだよね。」


私は昔の思い出を語ってみる。


一瞬、幸也は戸惑っていたけれど
「そうだな。」とすぐに返してくれた。



「美晴はよくキャーキャー騒いでたな。」
「そうだっけ?」


なんてしらばっくれるけど、覚えてる。
恥ずかしいから忘れたふりをしたんだけどね。


「あ、でも幸也もはしゃいでたよ?
今みたいな落ち着きなんてなかったし。」


「悪かったな、昔は落ち着きなくて。」


少し拗ねたような幸也の表情がなんだか可愛くてつい笑ってしまう。