優しい君は今日も嘘をつく




その後も美晴は笑っていた。
その眩しい笑顔が曇ることはない。


「ここ、行きたかったんだ!」
「この服どう思う?」


俺はそんな美晴に合わせた。
それが今の俺にできることだったから。


そんな俺たちを店員は微笑ましそうに見ている。


きっと恋人だと思っているのだろう。


だけど俺たちの関係は、恋人よりももっと複雑なもので………


だからこそ、この時間は誰が見ても恋人らしくて心地良かった。


もし、あの時違う選択をしていたり、少しでも方向を変えていたら………


今日みたいな関係になれていたのだろうか。