優しい君は今日も嘘をつく




「私服の幸也って、いつぶりだろう。
やっぱかっこいいね。」


少し恥ずかしそうに俯き加減でそう言われた。


………やばい。


そんな顔されると、困る。


だけど俺は触れたくなるのをぐっと我慢した。


せっかく美晴が笑っているのだ、また傷ついた顔を容易にさせたくない。


その笑顔はやっぱり昔のようだったから、違和感しかない。


「じゃあ電車乗ろう!」


また、俺に笑顔を向ける。
だからその顔が反則なんだって。


「楽しみだなぁ。
普段からあんまり出かけないもんね。」


部活とバイト三昧だから、と苦笑しながら話す美晴の表情はいい意味でコロコロと変わる。